AIを仕事に取り入れたい。でも、毎日忙しくて「何から始めればいいのか」が見えない。そんな会社ほど、いきなり大きな導入計画を作るより、90日くらいの短い期間で小さく試すほうが動きやすくなります。
Microsoft Signal が公開した「Work smarter in 90 days」は、AIを仕事に取り入れるための実践ガイドです。この記事では、その90日プランを中小企業の現場向けに噛み砕き、会議、メール、資料づくり、日々のタスク整理にどう使えるかを整理します。
この記事を読むとわかること
- check_circleMicrosoft の90日ガイドがどんな流れでAI活用を進めているか
- check_circle最初の30日で業務を3つに分ける理由
- check_circle60日目、90日目に何を見直すと定着しやすいか
- check_circle中小企業が今日から試せるプロンプトとチェックリスト
最初の30日は、AIツールを選ぶ前に「仕事の棚卸し」
Microsoft のガイドでは、最初の30日で日常業務を棚卸しし、AIとの関係で3つの箱に分ける考え方が紹介されています。ここがとても実務的です。ツール名から入るのではなく、自分たちの仕事を先に見るからです。
| 分け方 | 仕事での例 | 注意点 |
|---|---|---|
| AIが単独で支援しやすいこと | 定型レポートの要約、日程調整の下書き、議事録の整理 | 誤字や抜け漏れは人が見る |
| AIと一緒にやること | 提案資料の構成、販促アイデア、問い合わせ返信案 | 会社らしい言い方に直す |
| 人間ならではのこと | 信頼関係づくり、倫理判断、場の空気を読むこと | AIに丸投げしない |
まず見る場所
「毎週やっているのに、毎回少し面倒な仕事」を探すと見つかりやすいです。会議後のToDo化、メールの要約、資料のたたき台づくりなどが候補になります。
30日目のゴールは「使いこなす」ではなく「支援できる業務を見つける」
最初の1か月で完璧な運用を作る必要はありません。大切なのは、AIが安定して支援できる業務をいくつか見つけることです。たとえば、会議メモから要点と次アクションを出す。長いメールを3行にまとめる。資料の構成案を作る。
以下の会議メモを、3つの要点と2つの次アクションに整理してください。 条件: - 決まっていないことは「未決」と書く - 担当者名、日付、金額は推測しない - 顧客に見せる文章ではなく、社内確認用の下書きにする - 最後に「人が確認する項目」を出す
31〜60日は、人がやるべき仕事を増やす
Microsoft の記事では、31〜60日の期間で「人間ならではのスキル」に焦点を当てています。具体的には、curiosity、creativity、communication、compassion、courage の5つです。中小企業の現場で言えば、顧客の本音を読む、相手に合わせて説明を変える、判断の責任を持つ、といった部分です。
| AIで軽くする仕事 | 人が厚くする仕事 |
|---|---|
| 長文の要約 | 相手が本当に困っている背景を聞く |
| 資料構成のたたき台 | 社内外の温度感に合わせて説明する |
| ToDoの整理 | 優先順位を決めて、関係者に納得してもらう |
| 定型文の下書き | 言いにくいことを丁寧に伝える |
61〜90日は、使った結果を言葉にする
90日プランの最後は、AIを使った結果、自分の仕事がどう変わったかを言葉にする段階です。これは中小企業にもかなり大事です。なぜなら、AI活用は「便利だった」で終わると、次の人に広がらないからです。
90日目に確認したいこと
- check_circleどの業務で時間が減ったか
- check_circleどの業務ではAIの出力を直す手間が大きかったか
- check_circle顧客対応や社内確認の質は落ちていないか
- check_circle次にチームで共有できるプロンプトや手順は何か
中小企業向け90日ロードマップ
Microsoft のガイドを中小企業向けに置き換えるなら、次のような進め方が現実的です。大きな研修を用意しなくても、週1回の小さな振り返りで十分に始められます。
| 期間 | やること | 成果物 |
|---|---|---|
| 1〜30日 | 日常業務を3分類し、1つの業務でAIを毎日試す | 使えそうな業務リスト、プロンプトメモ |
| 31〜60日 | AIで軽くなった時間を、人の判断や顧客理解に回す | 人が見る項目チェックリスト |
| 61〜90日 | 使った結果を共有し、続ける業務とやめる業務を決める | 社内用のAI活用ルール、共有プロンプト集 |
今日やるなら、まずこれ
15分で始めるAI導入
- check_circle今日のToDoを12個以内で書き出す
- check_circleそれぞれを「AIだけ」「AIと一緒」「人がやる」に分ける
- check_circle明日1つだけ、AIに下書きを頼む業務を決める
まとめ
持ち帰りたいこと
- check_circleAI導入は、90日くらいの短い単位で試すと現場に落とし込みやすい
- check_circle最初の30日は、ツール選びより業務の棚卸しが先
- check_circleAIは下書き、要約、整理に向いているが、信頼関係や判断は人が担う
- check_circle使った結果を言葉にして共有すると、チームに広がりやすい
AIを仕事に入れるというと、大きな改革のように聞こえます。でも現実には、会議メモを整理する、メールを短くする、資料のたたき台を作る。その積み重ねです。小回りが利く会社ほど、自社サイズの90日プランを作りやすい。i-Styleでは、そこに中小企業の強さがあると見ています。
よくある質問
Microsoft 365 Copilot がないと、この90日プランはできませんか?
必ずしもそうではありません。Microsoft の記事では Copilot のプロンプト例が紹介されていますが、考え方自体は他のAIツールでも応用できます。大切なのは、業務を棚卸しして小さく試すことです。
最初にAIへ入れてよい情報は何ですか?
社外秘や個人情報を含まない会議メモ、一般的な業務手順、公開前提の文章下書きなどから始めると安全です。顧客情報、契約条件、金額が入る場合は社内ルールを先に確認してください。
90日も続けられるか不安です。どう始めればいいですか?
毎日1つだけ、同じ業務で試すのがおすすめです。たとえば「会議後に要点とToDoを出す」だけでも、30日続けると使いどころと限界が見えてきます。
参考リンク
自社のAI導入を、小さく整理したい方へ
AIツールの選定や業務フローの見直しは、最初から大きく作り込むより、現場の1業務から試すほうが進めやすくなります。i-Styleでは、AI活用・Web活用を現実的な業務改善として設計するご相談を受け付けています。
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