PRESIDENT'S BLOG

シリコンバレーの企業から学ぶ、
AI時代の賢い立ち回り方

シリコンバレーの企業から学ぶ、AI時代の賢い立ち回り方を象徴する抽象ビジュアル

最近、いろんな経営者の方とお話をすると、ほぼ例外なく「AI」の話になります。

「うちはまだ全然手をつけてないんだけど、大丈夫かな」「ChatGPT は一度触ったけど、仕事にどう活かすか分からない」「AI に取って代わられるって本当?」──いろんな声を聞きます。

僕自身、金沢で小さな会社をやってる身なので、シリコンバレーの企業と直接比較するのはおこがましいなって思うんですよ。でも、世界の最先端で起きていることを知ると、「あ、なるほど、こういう考え方もあるんだな」って気づきがたくさんあるんです。

今日は、シリコンバレーの企業たちが実際にやっていることと、それを受けて僕が金沢で試していることを、できるだけ分かりやすく共有しようかなと思います。

「脅威かチャンスか」じゃない、もう少し先の話

まず、日本の多くの企業が置かれている現状を整理すると、こんな感じだと思います。

段階 状態 多い?
① 気づきがない「AI?」って感じで、まだ具体的に考えていないとても多い
② 知識はあるが動けていないニュースでは見るけど、「うちには関係ない」感覚多い
③ 触ってみたが止まっているChatGPT を試したけど、日常業務には入っていない増えてきた
④ 仕組みにしている業務の一部を AI に任せるフローが回っているまだ少ない

僕がお会いする経営者の多くは、②か③あたりにいらっしゃいます。それはそれで全然悪くなくて、問題は「どの段階にいるか」じゃなくて、「次の一歩を踏み出す準備があるかどうか」なんだと思います。

ちなみに、シリコンバレーの企業たちはとっくに④を通り越して、「AI なしでは業務が回らない」レベルに移行しつつあります。でも、これは環境が全く違うので、そのまま真似すればいいという話ではありません。

シリコンバレーの企業が「やっていること」

シリコンバレーでは今、大きく 3 つの動きが起きています。専門用語は極力使わずに説明しますね。

1. AI で「丸ごと置き換え」が始まっている

たとえば、アメリカの法律系 AI 企業「Harvey」は、弁護士の仕事の一部──書類のチェックや契約書の下書き──を AI が丸ごとこなすシステムを作っています。新人弁護士が何人分もの仕事を、AI がたった 1 つで処理するイメージです。

同じように、ソフトウェア開発の現場では「Cursor」というツールが話題になっていて、自然言語(つまり日本語のような普通の言葉)で「こういう機能を作って」と伝えるだけで、AI がコードを書いてしまう。開発者の仕事のあり方が根本から変わりつつあるんです。

2. 「AI なしでは回らない」会社が出てきた

Sequoia Capital(シリコンバレーで最も有名なベンチャーキャピタルのひとつ)が 2025 年に発表した分析によると、最先端の AI 企業 50 社は、もはや「AI が回答を返す」段階ではなく、「AI が業務そのものを完結させる」段階に移行しています。

たとえばカスタマーサポート。以前は「よくある質問に自動で答える」程度でしたが、今は「顧客の問題を AI が受け取り、必要な手続きを AI が実行し、完了まで AI が追跡する」──こういう流れが普通になりつつあります。

3. 人間の仕事の「質」が変わりつつある

GitHub(世界中のソフトウェア開発者が使うプラットフォーム)が発表した調査データによると、AI ツールを使っている開発者の 60〜75% が「仕事の満足度が上がった」と答えています。また、87% が「繰り返し作業の精神的負担が減った」と感じています。

つまり、AI は人間の仕事を奪うんじゃなくて、人間が本来やるべき「考える仕事」に集中できるようにする──そういう方向に進んでいるんです。

金沢の小さな会社がシリコンバレーから学べること

「うちはシリコンバレーと全然環境が違うから」──その通りです。でも、考え方の「型」は十分に参考になります。僕が実際に試してみて分かったことを 3 つお伝えします。

lightbulb

シリコンバレーから学べる 3 つのヒント

  • check_circle「AI に任せる業務」を最初に整理する ── 何を任せるかを明確にしないと、ただの流行り物で終わる
  • check_circle「1 つ」から始めて、仕組みにする ── いきなり全部は無理。まずは 1 つの業務を AI で回してみる
  • check_circle人間の役割を「作業」から「判断」にシフトする ── AI が作業を担う分、人間は「どこに向かうか」を決める仕事に集中できる

僕が金沢でやっていること

うちは社員が少ない小さな会社なので、シリコンバレーみたいな「大量投資」はできません。でも、考え方の型はそのまま使えます。

まず、働き方がかなり変わりました。自動化できること──深いリサーチ、スライド作成、ブログの執筆、クライアント向けのコンテンツ生成──はとことん自動化して、「寝ている間に仕事が終わって、朝はチェックするだけ」っていう状態に持っていきました。

そのため、スタッフには「人間にしかできないこと」だけを割り振るようになりました。人間がやるべき業務をかなり精査して考えるようになったんですね。バックオフィス系の業務も、毎月数十分かかっていたものをどんどん自動化しています。

顧客へのサービスの面でも、チャットボットはもちろん、ウェブサイト制作なんかでも顧客ごとにコンテキスト(文脈や情報)を溜めていくことで、かなり効率的に仕事をこなせるようになりました。

で、面白いのが経営者の立ち位置の話なんですけど。

本来なら「作業者から判断者に変わった」と言いたいところなんですが、今はまだ AI の初期段階なので、あえて積極的に作業者として AI に触れまくってるんです。AI が出る前の方が仕組みが整っていて自分に時間があったくらい 笑

でも、まずは一通り自分で触って理解してから、人や AI に割り振る──このプロセスを今は大事にしてます。将来的には、ほとんどの仕事を AI エージェントが担う形に持っていけると考えてるんですけど、そのためにはまず自分自身が一番深く理解している必要があると思ってるんです。

空いた時間で新しい仕事を受けたり、AI の新しい動きを学んだり。忙しくはなりましたが、かなり有意義な時間の使い方には変わったと思います。もともと仕組み化や自動化を意識した経営スタイルだったんですけど、AI の登場でそこにさらに大きく変化しました。

一番の驚き:これほど便利なのに、知らない人が多い

正直に言うと、僕が一番驚いているのは「AI の性能」じゃなくて、「これほど便利なものがあるのに、なぜもっと多くの人が触らないのか」ということです。

日本全体で見ると、AI 導入はかなり遅れているんじゃないかと感じます。シリコンバレーではとっくに常識になっていることが、日本ではまだ「新しい話」でしかない。このタイムラグが、いつか大きな差になる可能性がある。

でも、だからといって焦る必要はありません。大事なのは、「まずは 1 つ、試してみる」こと。ChatGPT を開いて、自分が普段やっている仕事の 1 つを入力してみる。それだけで、世界は少しちがって見えます。

僕は自分の働き方を発信することで、少しでも誰かの気づきになればいいなと思っています。「あ、こんな風に使ってるんだ」「うちでもできそうだな」──そういう小さな一歩のきっかけになれば、こんなに嬉しいことはありません。

今日のまとめ

  • check_circle シリコンバレーでは、AI が「回答する」から「業務を完結させる」に進化している
  • check_circle AI は人間の仕事を奪うんじゃなくて、「考える仕事」に集中できるようにする
  • check_circle 金沢の小さな会社でも、「寝ている間に仕事が終わる」状態は実現できる
  • check_circle 経営者はまず自分で触って理解してから、人や AI に割り振る──この順番が大事
  • check_circle 一番やってはいけないのは、「まだ関係ない」と思って動かないこと

AI に代替される不安と、AI に代替されない自分を作ることの間には、大きな差があります。後者に集中するのが、きっと正解だと思います。

もし「うちはどうやって AI を始めたらいいんだろう」って思った方がいたら、ぜひお話ししましょう。具体的なヒント、きっとお伝えできます 笑

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